はじめに
ふと気づけば私は、どうやったらきえさんみたいになれますか?と憧れを抱かれることに違和感を覚えていました。なぜ人は、そう簡単に憧れるのだろうと疑問だったのです。なぜ、私に憧れるのですか?と問いかけると声を揃えて「専門性を発揮したい」と答えてくれました。なら、私と同じように「労力」をかけられるのか問うと人は黙ってしまう。私は決して「専門家にはなれない」とは一言もいっていないのに、なぜ人はそれで諦めてしまうのか。なぜ、途中で挫折してしまうのか。その理由はとてもシンプルでした。「専門性の身につけ方」を教わっておらず、「なぜ専門性を磨かなければいけないのか?」の価値を知らないからです。本記事では何かの分野でプロフェッショナルを目指すあなたへのメッセージをお届けします。
何かの分野で“プロフェッショナル“を目指す価値とは
プロフェッションを目指す価値において、大切なことは時代背景を知ることです。社会や世界に興味を持つ必要があります。かつては、年功序列主義かつ労働の長さ(残業主義)において「報酬」が決まる傾向が強かったため「能力」「成果」がなかったとしても評価されることができました。
しかし、現代では、終身雇用制度が崩壊しつつあり、そうもいかなくなりましたね。「成果・能力主義時代」が色濃くなるにつれて、私たちは「自分がどんな能力を持った人なのか」専門性を語らずして働くことが難しくなっていているように感じています。今はまだその境目なような感じもしていますが、これからはその輪郭はよりはっきりと描かれていくでしょう。過渡期ですね。何者かを語れるようになることも大事ですが、それと同じくらい「何ができるか」もかなり問われています。
定型業務と言われる「マニュアル化された誰でもできる仕事」に人が集まるようになり、そこから溢れた人は「仕事がなくなる可能性」もありますよ。とはいえ、マネジメント型で、定型業務の人選から溢れた全員が起業して会社を経営できるかというとそれもまた極端なお話になってしまいます。だとしたらその間にある「プロフェッショル型」を選ぶことに価値が出てきそうですね。
もちろん、定型業務型もマネジメント型にもそれぞれ価値はあります。ただし、定型業務の場合は、給与水準が低く、生活はできても「豊かな暮らし」はできない可能性があります。マネジメント型をやるにはかなりハードルが高くなり「精神的プレッシャー」のリスクが伴います。
つまり、その間にあるプロフェッショナルが給与水準も平均以上、責任とリスクもマネジメントの半分と考えるとすると「ちょうどいい豊かな暮らし」を実現しながら、理想の人生を叶えていける最高のライフワークだと考えています。これが「プロフェッショナル」を目指す価値です。私自身も半分は企業に所属し、半分はフリーランスで「プロフェッショナル型」で仕事をしています。まずはこの価値を踏まえつつ、専門性について掘り下げていきましょう。
プロフェッショナルを目指すときに知っておきたい基礎
プロフェッショナルの定義をしていますか?
そもそもプロフェッショナルとは、何でしょうか?多くの人から、何か一つ突き抜けた専門性が欲しいと声を揃えて相談いただきましたが「プロフェッショナル」とは何なのか?を最初から答えられる人はいませんでした。私が思うプロフェッショナルは「自ら意思決定・判断を行いその分野について問題解決、並びにプラスに発展する創造を興すことができるかどうか」だと定義しています。つまり、プロフェッショナルとは「専門的知識・技術を知恵として扱い、実際に行動と結果に落とし込み幸せに導くことができる人」です。
・知識だけがあって「やったことあるレベル」の場合
→行動・実践体験がなく結果が弱いのでプロフェッショナルの手前
・趣味としてやっていることが「プロレベル」の場合
→技術としてはプロでもそこに「責任」が生じない場合はプロではない
と本記事では定義しています。とはいえ「どんな専門家」も最初は「たまご」です。その「たまご」をどう育てていくかが「プロフェッショナルへ向かう物語」の始まりです。壮大なように感じますが、定義は十人十色ですし、見習いだってお客様の前では「専門家」であり、見習いかどうかはお客様には関係ありません。ここで、プロへの道のりを「大変だ」「難しい」「無理かも」と感じる必要はないのでご安心くださいね。
プロフェッショナルの「レベル感」と「ポジショニング」
この世界にはたくさんの専門家がいます。実際のところ、どこからが専門家のレベル感なのか?曖昧ですよね。たとえば、同じ「数学の先生」でも、小学生に教える先生なのか、中学生なのか、はたまた大学院の先生なのか?その専門家の範囲って抽象度が高いと言えます。どんな世界にも「上」を目指そうと思えば、どこまで行っても「上には上」がいるわけです。その中で、あなたの専門のポジションってどこ?なのかを伝えられるかどうかが大切です。
私は20代の頃、キャバクラで働いていました。その時に感じたことが「可愛いに上限がない」と言う絶望です。モデル級に可愛い人がいたら、またそれ以上に可愛い人が現れます。その同じレベル感で外見を磨こうと思っても、素材や求められることが違うので、ズレた努力になりかねませんね。
そもそも、「何を可愛いと思うかはお客様の好み」なんですよね。ここで本物のキャバクラ嬢が何をするかって「自分好みの可愛さにしない」なんですよね。専門家ってお客様の求めるニーズに「ピッタリ」とはまっていくものなのです。自分の好みを追求したいのであれば「アーティストの領域」になってきます。
私自身「可愛さ」という外見レベルで言えば、お世辞にもトップクラスとは言えません。しかし、お客様の求めるニーズに合わせていったところ「盛らない・飾らないナチュラルな外見」「近所のちょっと綺麗なお姉さん」「会社にいるほんのちょっと可愛い経理の子」みたいなニーズがあることに気づいてそこに合わせて外見をプロデュースしていきました。そしたら、びっくりするくらい私でも売れるようになったんです。このとき初めて、私は「外見を磨くプロ」としての成功体験を積むことができたのです。
どのレベル感で、どこからのニーズに応えていくのか?と言うポジショニングが大切です。そこを決めることであなたも「プロフェッショナルを目指すプロセス」を計画していくことができます。このポジショニングが抜けてしまうと曖昧なゴールに向かって計画を立ててしまうことになるので途中で息苦しくなったり、もやもやしやすかったりします。
プロフェッショナルになるということは「自分目線」だけではなく、「相手目線」にも合わせていく必要がります。その目線が合うところが「どのレベル感なのか?」によってあなたの専門家としての領域が確立され価値が創造されます。
プロフェッショナルへの道は時間との戦い!?ではない
多くの人が勘違いしているのは「時間」をかけなければいけないという観点を持っていることです。確かに時間をかける必要はあるのですが、「どんなエネルギーをかけてプロを目指すのか?」がとても重要です。どんなに時間を割いても集中できないで、なんとなく学んで、なんとなく経験を重ねたところでおそらく疲れてギブアップです。もしくは他に大切だと感じている目先のことに振り回されて「専門性への投資」を後回しにしがちになります。だからこそ、ここで問いかけていただきたいのは「自分の状態がどんな状態なのか?」です。心も体も疲れ果てていて、どうしようもない状態で専門家は目指せません。そんな状態の人は、ぜひ、自分自身を整えることを最優先されてみてください。回復が一番重要です。その上で、「幸せな労力の使い方」を考えることができたら素敵ですね。
私も日々、専門性を磨くために大切にしていることがあります。どんなに忙しくても日常生活を疎かにしないことです。ゆっくり休む時間もとりますし、自分自身のケアもします。疲れは基本的に持ち越さないようにがモットーです。疲れ切った人に何かを学びたい人はいないですからね。心身共に健康で穏やかに過ごすからこそ、プロフェッショナルなスキルを身につける余裕が生まれます。ちょっとした隙間も活用しながら、どんなに膨大な情報も繋げていくことができるようになります。つまりは、どんな毎日のリズムを作るか?が重要です。時間をかけることは大事ですが、時間のかけ方のクオリティも考えることでスムーズにプロへの道が開かれていきます。
10000時間の法則の真実
専門家になるまで10000時間必要というのは確かにそうかもしれません。ただし、それは「時間に頼れば」のお話になります。私も、営業、コーチング、デザイン、イメージコンサルティング、コンテンツプロデュース、バリスタ、様々な分野で専門家として活動していますが、これだけの分野を真面目に勉強したら大変です。自分がなぜ専門家を目指せたのか?振り返りをしていると「時間を超えて専門家になれる抜道」を見つけることができました。
コーチングと営業の仕事は、1万時間をかけて時間によって磨くことができた技術ですが、「デザイン」「バリスタ」においては圧倒的なエネルギー値で10000時間に匹敵するゾーンに入ることで、最小限の時間で「専門家レベル」まで辿り着きました。コーチングや営業を身につけた時間の約1/3ほどでデザインやバリスタの経験値を積むことができたんですよね。時間は有限ですが、エネルギーは無限です。ただこのエネルギーの発揮するためには、またそれ相応の取り組むが必要になりますのでまた別に記事を書きたいところです(笑)いわゆる、潜在意識の使い方になります。
プロフェショナルの未来
あなたがプロフェッショナルを目指す理由は何ですか?
プロフェッショナルになる動機(原体験)は何でしょうか。これもとても大切です。私自身もバリスタの仕事では2回も挫折しています。1回目はオーストラリアでバリスタ留学をして、帰国したものの勇気がなく断念。就職することに逃げてしまいました。IT関係の仕事をしながら、心のどこかで後悔しつつ、諦めきれない自分がいたので、20代後半に入り再チャレンジ。バリスタもシェフもやりながら店長としてお店の経営をすることになりました。ところが、人間関係がうまくいかず、1年で挫折。「私はもう珈琲には関わらないでおこう」そんな気持ちで、別の業界で起業をしたのです。なぜこの2回がうまくいかなかったのか?それは「自分で主体性を発揮して行動を促すレベルでの動機づけ」ができていなかったからです。つまり、やり方や成果に囚われてしまい「情熱」を見失っていました。
ただ、漠然とカフェを開業するという夢を持っている自分に酔っていただけで、夢は?と聞かれて実は夢なんてない自分を誤魔化すための言動だったからです。つまり、見栄を張りたかっただけだったんです。本当は、開業しなくたってコーヒーに携われる方法はいくらだってあるのに、余計な憧れを持って、拗らせた故の挫折だったのです。
現在は、三度目の正直でのチャレンジをして持続可能な成功の実現をすることができました。それは「バリスタ」としての専門家を目指す理由が明確だったからです。再再チャレンジを決断するときにこう思ったんです。こんなに挫折してもまだやりたい。だったら何があっても10年続けよう。そのために、できることを探して目の前の一つ一つを丁寧にクリアする。さらに、なぜ私はこんなにもコーヒーに携わりたいのか。それをとことん考えました。詳しくはまた別の記事にしたいほどのボリュームなのですが、シンプルにお伝えすると「コーヒーを通して、幸せを感じる瞬間を届ける!」という情熱を持っていたことに気づいたのです。そして、幼い頃、コーヒーを飲む時間が与えくれた幸せなひとときが私の大切な思い出になっているからです。
そして、それは開業という手段ではなく、普通にアルバイトしてます。しかし、ただアルバイトしているだけではありません。アルバイトの概念を超えて仕事に取り組んでいます。さらに今の環境で最高のプロフェッショナルになることができたら、カフェでもないラウンジでもない、学校でもない「コーヒーのアトリエ」という空間を作ることが私の未来イメージ(ヴィジョン)になっています。
大変だと分かっていながらそれでも専門性を目指すのか?
プロフェッショナルを目指すプロセスにおいて、泣いたり、怒ったり、拗ねたり、悲しくなって絶望してみたり、どうしようもない不安にも苛まれたことがあります。それでもやりたくて、ついやってしまっていて、なんかよくわからないけど、何度やめても、辞めようとしても、引もどされるような感覚があったんです。でもなかなか成功することができないし、プロになるまで時間もかかってしまいました。それでも、そこから「何度でも安心と信頼の状態に戻りながら自分と向き合うこと」を繰り返してきました。
なぜそれができたかというと「真の願望」を持っていたからです。本当に心の底から願うことであれば、それが叶うまで続けます。それは決して執着しているようなイメージではなく、諦めがつかないというニュアンスでもなく「ゴールに辿り着くまで歩くだけ」です。転ぼうが止まろうが、寄り道しようが、ただ進む。大変だとわかっていてもそれさえも「物語の一部」としてエッセンスにしながら、「全てを引き受けていく」だけです。
何を引き受けたのかというと「ネガティブな状態」「リスク」です。どちらかというと自然と引き受けることができたというのが正しい表現かもしれません。苦しかったけどなぜか楽しかった印象の方が強烈でね。どんな状態の自分も、結果も全部自分が受け止めていこうという温かい気持ちがあったからこそ、大変だと分かっていても、私は「プロフェッショナルを目指すプロセスと結果の全て」を引き受けることができたと感じています。プラスを望むだけでなく、マイナスへの愛情も向けることで「成功への執着」がなくなったことが、専門家になれた大きな要因の一つです。
そしてもう一つ。私はゆっくりコツコツ地道に進むこと、つまり「時間の出し惜しみ」「エネルギーの遠慮」をすることをやめました。時間とエネルギーを愛を持って注ぐことを引き受けたのです。
大変だとわかっていながらそこにあるものが愛から生まれる成功だと確信していたから安心して「プロフェッショナルへの道」を進むことができたのかもしれませんね。大変だとわかっていてもあなたの本能が騒ぐのであれば、自然とそこに向かう行動をしていくはずですから、ぜひそのまま進んでいってみてほしいと感じます。
プロフェッショナルになることへの覚悟が決まらない理由
何かを極めようと思ったとき、三日は頑張れるけど、それ以上続かないとか、色々あると思います。途中で挫折したり、なぜか執着しちゃう場合は「実は今、大切なことが他にある」だけです。そして、その今大切なことに「未来の私が大切にしたいこと」が繋がっていないだけなんですよね。
時間は巻き戻せないからこそ「あの時もっと勉強しておけばよかった」「あの時もっとちゃんとやっておけばよかった」と後悔しがちです。私自身も、デザインにおいてはもっとちゃんと早くから勉強しておけばよかったなと正直感じています。ずっと独学で仕事にするつもりもなく、なんとなくやっていましたからね。将来デザイナーになるなんて思ってもみなかったです。
ここで大切になってくるのがヴィジョンです。「今大切にしたいこと」「未来大切にしたいこと」この二つを繋げるのがヴィジョンです。今、大切にしたいことが「いっときの快楽のための行動」「目の前にある衝動的な欲求」と混同しがちです。さらに、未来大切にしたいことが「不安を解消するための行動」「誰かに認めてもらうための行き過ぎた承認欲求」なのであればそれはまた向き合い方が変わってきます。
つまり、「今大切にしたいこと」「未来大切にしたいこと」を言語として明確にする必要があります。自分がどんな価値観を優先的に大切にしていて、その価値観はどんな「ヴィジョン」を実現するために必要なのか?を描くことです。これが覚悟への始まりへとつながります。
さらに、覚悟が決まらない一番強烈な理由が、尽くしたことへの見返りと保証のエネルギーです。結局たくさんのことをやり尽くしてもしもプロフェッショナルになれなかったらどうしますか?きっと嫌な気持ちになりますよね。ぜひ、その気持ちになったとしても「自分自身にある幸せの源」を信じてみてください。これだけやったのに、なんでよ!!ってなったとしてもチャレンジすることに価値があるかもしれません。その体験によって人生がどう変わるのかイメージしてみるといいでしょう。うまくいこうがいなかろうがどっちも「素敵な体験」として私たちは幸せにつながる生き方を選ぶことができるのです。
誰と一緒に、どんな環境で専門性を磨くのか?
覚悟を決めたら、覚悟の次にどう取り組むのか?を考える必要があります。専門的なスキルや知識を磨くことは「一人では磨けない」ですし、あなたの専門性を必要としている人に届けて「実践」を重ねて「経験」「実績」を作るまでプロフェッショナルにはなれませんよね。まずは気持ちからプロであることは前提として大事ですが、実践なき想いは現実離れしてしまいます。だからこそ、誰と一緒に、どんな環境で磨くかが大切です。
私は、デザインはほぼ独学で最初からある程度はできていたのですが、面白い!と感じたデザイナーさんがいてその人のところに数ヶ月通わせてもらったことがあるんです。そこでは、パソコンではなくスマホのアプリだけで編集をするデザインを学んだのですが、これが私のデザイン能力を引き出すきっかけになりました。この環境で「デザインの理論と感覚」が掴めたことが財産となっています。さらにバリスタのスキルにおいても「バリスタ仲間」と練習をする環境を作って切磋琢磨しながら「プロ集団」の中で日々成長をさせてもらっています。一人で磨くことには限界があるからこそ「誰と一緒に、どんな環境で専門性を磨くのか?」がプロフェッショナルへのこだわりを育ててくれるのです。
持続可能なプロフェッショナルであり続ける秘訣
楽しめる工夫ができれば「持続可能な努力」ができるようになる
プロフェッショナルになるために努力は必要不可欠です。ただし、闇雲な努力でもなく、苦しい努力でもなく、持続可能な努力が必要です。続かない努力をし続けていると、途中でダウンしちゃうんですよね。私自身も「コーチング」だけではなく「デザイン」、「バリスタ」など複数のジャンルで専門分野を持っていたことが努力を続けてこれた秘訣です。私はこれを「パラレル・プロフェッショナル」と呼んでいます。
一つの分野において、執着するエネルギーで取り組むのではなく、複数の分野を持つことで「エネルギーの分散」をして楽しみを見出すのです。コーチングでつまいづいたときは、デザインをやってみる。デザインが進まないときは、コーヒーをやってみる。コーヒーがイマイチなときは英語をやってみる。エネルギーがないときは、小さなエネルギーでできることをやって、ネガティブな時は外に出て遊んでみたり。努力に嫌気が差しそうなところに入る前に「フォーカスを切り替える」ということをしています。
すると不思議なことにコーヒーの仕事からコーチングのヒントをもらったり、デザインの仕事からコーヒーのヒントをもらったり、小さなエネルギーが信頼を積み重ねて「優しい努力の結晶」となっていくんです。
プロフェッショナルのゴールは一つじゃない
プロフェッショナルになるということは、ゴールそのものは、遠く感じます。しかし、ゴールに辿り着くまでの「小さなゴール」をいくつも作ることで、体感距離を短くすることができるんです。
例えば、お金を100万円稼げるようになりたい!と設定して、いきなり100万円稼ぐのが基本的には難しいですよね。最初は1万円稼げるようになって、3万円、5万円、10万円と経験と実績によって変化していくことになります。私自身も最初のコーチングは、最初は500円でしたが、今では58000円になりました。最初から58000円にする勇気もイメージもありませんでした。
大切なことは、高く遠く感じるゴールほど、「細分化してゴールまでの道に工夫を仕掛ける」という思考を持つことがとても重要です。私もバリスタの道は二度も挫折しましたが、それはいきなりカフェ開業を目指してしまったからで、細分化して何かしらの工夫をしていたらもっと早くプロフェッショナルになっていたと思います。今となっては挫折もよき思い出ですが、成功は意外とシンプルだったなと感じています。
プロフェッショナルの方向性を決める方法
自分のこと、相手のことを「知り尽くす」です。私自身も、方向性が定まるまで10年ほどもがいていました。今となっては「コーヒーアトリエ」というヴィジョンになって明確にヴィジュアライズをしているのですが、昔はそれが難しくて、専門性を身につけたところで結局どうしたいのか?がなかったんです。少しキツく感じるかもしれませんが、「で?自分は結局どうしたいの?」ってところがポイントになります。「どうしたいの?」と聞かれて困ってしまう人はたくさんいます。8000件を超えるコーチングで「どんな人生を生きたいのか?」「これからどうしていきたいのか?」問いかけても「ホンモノの願望」とはズレた回答をしていたり、なんとなく答えていたり。私はこういきたい!こうしたい!と明確にするまでは日々「内観」の繰り返しです。
モチベーションをプロとして維持する秘訣
モチベーションに頼ることをやめることです。習慣化が重要です。モチベーションに頼るのではなく、プロとしてのインスピレーションが湧いたときに、その瞬間に集中できるような環境をすぐに用意することにこだわりを持っています。インスピレーションの実践に取り組むことができる余白が必要です。このインスピレーションのタイミングを逃してしまうと鮮度が落ちてモチベーションが下がってしまうんですね。プロとして鮮度を維持する必要がありなります。つまり、「自分の専門性おいて最も重要なこと」以外になることを全て「歯磨きレベル」で習慣化するのです。私も隙間時間を活用して「小さなタスク」を完了している状態がデフォルトになってます。もしも、それが維持できない場合、原因は習慣にできることを「無意識レベル」で行動できるまで習慣にしてなくて、余計な時間をかけてしまうことになります。習慣にすることで気持ちがとても楽になり、モチベーションがあろうがなかろうが、気づいたらやってるくらい自然な行動になるので、何を習慣にするべきなのかぜひプランニングしてみてくださいね。
8割まで磨いたソノサキへ
大体8割ぐらい磨いてくると満足しがちです。まさに私がそうでした。8割磨いたところから成長を感じられなくなったのです。ここで感じたことは、8割までは「磨く」でいいのですが、ソノサキを見ようと思ったら「研ぐ」ことが重要になります。「研ぐ」ために大切なことは、いかに最初の頃の気持ちを思い出せるかどうかです。原点回帰です。初めてデザインをした瞬間、コーヒーを飲んで感動した瞬間、喜びを分かち合ってハグした瞬間、大好きな人と出会ったあの日のことなどその鮮度を鮮明に思い出すのです。なんとも言えない温かで希望に満ち溢れたあの瞬間。臨場感あふれるイメージを持って思い返せたとき、8割のソノサキが見える瞬間がきます。さらに、ここで必要なのは未来のヴィジュアライズです。過去と今と未来を全部一つに繋げるような感覚ですね。あなたのプロフェッショナルな領域を未来でどう生かしているのかをイメージしてみましょう。どんな未来がありますか?日々問いかけていく中で見つけることができますし、もちろん8割のままでも素敵です。
パラレル・プロフェッショナルに必要な考え方
あなたは何のプロフェッショナルを目指しますか?
自分が何の専門家なのか。何ができる人なのか。人は伝えようと思っても「言語化」「視覚化」していなければ「誰かに伝えること」ができないままです。プロフェッショナルを目指す全員に共通しているのは、「自分の専門性を届けて、人生を豊かにすること」です。正々堂々と何の専門家か名乗ることができなければ、チャンスは他の人のところにいくことになります。
そして多くの人が誤解しているのは、専門性は一つの分野でしか突出できないと思い込んでいることです。私は「パラレル・プロフェッショナル」と言って様々分野において専門家として名乗り、その相乗効果で仕事をさせていただいております。
「コーチング×ディレクション×デザイン×バリスタ×スタイリスト」のような感じで全てを掛け合わせて複数掛け合わさることで「オリジナリティあふれる専門性」をアピールすることができるのです。ただのデザイナーだけだったらお仕事をいただけなかったと思うのです。
これは多才だからできるのではなく「多彩」だからできることです。才能が特別な能力だとするならば、「彩能」は、「好奇心の色」です。自分の中にあるさまざまな「色」を認識して、場面によって使い分けをする洞察力のこと。才能はなくてもいいです。普通でいいから「自分の色」をいろんな角度から見つけてみましょう。興味をが沸いたことをまずは掴んでみるのです。私も「あれもこれも」といろんな色(興味)を育ててきました。いろいろやって残ったのが「コーチング」「デザイン」「バリスタ」だったんですよね。好奇心という彩りが才能よりも私を輝かせてくれたのです。
パラレル・プロフェッショナルは才能で身につけるものではなく、好奇心という彩りを纏いながら、自分だけのオリジナルの専門性を描いていくものです。まるで何度も色を重ねるアートのように自由です。
プロフェッショナルに必要なアップデート思考
技術は永遠に磨く必要があります。なぜなら時代背景が変わりゆくとともに「ツール」に変化があるからです。「ツール」が変わると専門性の「流れ」が変わるんですよね。AIの進出がわかりやすい例ではないでしょうか。アップデート思考とはいわゆる「職人思考」です。もちろん、AIだって大切な分野です。そして、どちらがいい、悪いはありません。ただし、価値を高めようと思った瞬間、「人の手でしかできないもの」には高い付加価値がつくと感じています。私自身もどんなにAIが発達しようとも、最終的にはデザインもコーヒーもこの手で作ることには変わりがないな、と感じるのです。工場で100個作られる革製品も素敵ですが、たった1個、職人の手で時間をかけて作られた革製品はより高値がつきますよね。同じ革製品なのに、製作者が「人」になった瞬間「そこにしか出せない味」が評判となります。職人思考とは、試行錯誤をしながら、完成するまで諦めない心の態度のこと。大事なのは、何も否定しないことです。どっちがいいとよくないとかではなないです。時代の背景を読みとなりながら前に進むことで自然とプロフェッショナルとしての思考はアップデートされていくでしょう。
追い込んでまでプロフェッショナルにならなくてもいい
我慢はや忍耐を間違えて使ってしまうとプロになれたとしてもプロであり続けることが難しくなります。燃え尽き症候群ですね。望んでいないのに、プロになってしまうことが一番辛いのかなと感じています。それがあなた自身のヴィジョンや人生設計にリンクしているのならいいのですが、そうでない場合、心身を壊しかねません。できれば、そうなる前に気づけることがベストです。マイナスな動機や状態から始めたことは、結果もマイナスになってしまいますから「どんな状態」でプロフェッショナルの道を歩むことが幸せなのか?を問い続けることで自ずと答えに導かれるはずです。追い込まれた方がやるんですっていう人もいますが、それは言い訳です。追い込まれたところで創造されるのはあくまで「追い込まれた余裕ない切羽詰まった表現」になってしまいますからね。真のプロフェショナルになるのに「追い込み」は不要です。ぜひ、温かい気持ちを持ってプロを目指していきましょう。
稼ぐプロフェッショナルと稼げないプロフェッショナルの違い
マネジメントができるかできないかです。稼ぐプロフェッショナルは単純にセルフ管理とマネジメントが丁寧です。そして、右腕やアシスタントとのコミュニケーション能力に長けており、任せるところは任せて、自分がやることは自分に集中するというメリハリがあるように感じます。
稼げないプロフェッショナルの人は、完全にアーティストタイプなので「プロデューサー」「マネージャー」をやってくれる存在が必要なのかもしれません。そもそもマネジメントするとそっちに気を取られてしまい本来のことに集中できなくなります。この時に問われるのはプロデューサーを選ぶセンスです。
どちらになりたいかは人それぞれですが、プロフェッショナルとして生活も含めて豊かな暮らしをするのであれば、セルフ管理は重要なキーワードになります。稼げない人はセルフ管理ができず、稼ぐ人はセルフ管理ができます。この違いはとても大きく、私自身も時には自分を律してセルフ管理を行います。ついやりすぎてしまう部分を調整するのです。セルフ管理とは、日常生活やお金、人間関係、など人生における価値観や世界観を調整するマネジメントのことです。つまり、日々、自分の思考と感情、行動とエネルギーのさじ加減を調律することができるかどうか。現実になっていることは全て自分の思考と行動の結果ですからね。現実を直視することができるとより豊かなプロフェッショナルに向かって進むことができます。
美しい変化をして持続可能な幸せと成功を築いていこう
世の中にはたくさんのプロがいますが、幸せなプロフェッショナルは、どれだけいるのか?そして、なぜ私たちは専門家を目指すのでしょうか。きっとそれぞれが目指すプロになるまでの物語は、まるで季節が移り変わるような美しい変化の奇跡で溢れています。真のプロフェッショナルとは、自分も誰も犠牲にしないことです。犠牲にしては元も子もありません。あなたが愛するその分野において純粋な気持ちを忘れずにそこに向かい続けることができる「エネルギー」を鍛錬することで自然と持続可能な幸せと成功を実現することができます。私はこれからも幸せなプロフェッショナルとして「専門領域」を研ぎながら、視座を高めていきたいと感じています。
ラストメッセージ
まずは自分のことをとことん知りましょう。自分のことを知っていれば「何があっても大丈夫」という信頼と安心に包まれています。自分という生き物を知るからこそ、専門性は輝くのです。決して、専門性そのものは主役ではありません。あなた自身が専門性を身につけた先にどんな未来を思い描いているのか?ぜひ、発信されてみてくださいね。このアウトプットが「プロフェッショナル」としての第一歩につながります。
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